一階に美容室と理容室のある店舗併用住宅です。交通量の多い幹線道路沿いの歩道に街路樹あり近隣と密接した敷地ですが、商業地としては、理想的な場所です。美容室は、美を求められる空間なので、都市の中に浮遊するような白いシンボリックな建物をデザインしました。

店舗の上が住宅であることを悟られないように開口を小さく3階を浮かしその隙間より採光し3階は、トップライトを持ってきて住宅の存在を消しました。

間口が狭いため美容室の作業性を確認するため、模型や原寸を床に描き確認しました。間口の天井高を高くし奥に行くと低くなり、お客さんを迎入れやすくし、開放性を高め奥に行けば落ち着ける空間を目指しました。壁を薄くし柱型が出てこないようにするために、小断面の100×200k鉄骨柱を使用しています。

奥が理容コーナーで、美容室との区分けはアールのついたパーティションで柔らかに区別してあります。機器類は、もともと使っておられた物をレストアし店舗の色彩構成に合わせました。照明計画は、鉄骨の梁に照明を仕込んだ間接照明とお客様にあたるスポットライトで構成しています。
 
店舗併用住宅の商業面を考えた場合。キメの細かいデザインのアプローチが必要だと思います。集客からサービス、宣伝を含めての戦略的にそれぞれ専門のデザイナーが関わりトータルコーディネートを実現しました。交通量の多い幹線道路でいろいろな商店建築が並ぶ中で、美しくてオシャレで何をしてくれるか一目でわかり「私の好きなサロン」になるまでをデザイナー達が考えました。

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住居部分の2階は、LDKとバス・トイレと生活に関する設備をホワイトのオブジェで配し家具は、自然色でテーブルはワンポイントで赤色の唐長を使用しています。店舗の天井高の影響でリビングに高低差が現れ、この高低差を利用して、プロジェクターの鑑賞の観客席になります。
 

階段は、収納になっていてプロジェクターの機材が収まれています。

トップライトの光を階段の蹴上板を乳白色のポリカにすることで、1階の階段室まで届けます


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3階部分は、寝室などプライベートな空間ですが、間口が狭いためワンルーにしておき家族の成長に合わせ工夫をしていくことにしました。当初は、両端に、ご主人と奥様のコーナーからスタートします。
 

間口が狭いというハンデを乗り越えるためお客様と満珠院の茶室を見学して狭くても豊かな空間は、作ることができることを確認しました。ここでは、床を下げることで空間に淀みを与えています。
 

可動式家具により様々なプランニングが、家族の成長に合わせ変化できるようにしました。

建物が細長く、細長い要素は簡単に作れるため、スリットを多用し、光の媒体としました。トップライト・間接光・開口部などです。

テーブルもデザインすることになり唐長の唐紙を採用しました。

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