最小限の投資で蘇る活気
都市の新陳代謝に比べ地方の個人店主の集まった商店街 は、変化するにも個人では太刀打ち出来ない状況があります。このプロジェクトは、公的資金の補助を受けつつ最小限の投資で古い建物のファサードを改修し、かっての門前町としての賑わいを復活させることです。 この事業に32件の店舗が参加され設計同人舎が設計を担当しそれぞれを分担して進めました。
神様の住む町
かって町には様々な神様がいました。ファサードを鳥居のような結界発生装置に見立て商空間を神様の宿る空間とし、訪れる人々に 多賀町独自の神聖な空間でお出迎いします。 また、森林の町であり神様の住む町であることから、地元産木材を使った新しい神様の物語を構築し町のイメ ージを外に向かって発信していきます。
1970年代にシャッターやアルミサッシをつけはじめたことにより、巻き上げBOXの取り付けのために軒先が破壊され、陸屋根の四角い建物のような形態になりした。また、洋風の建材や大きな看板やテントが追加され、和と洋が混成した色とりどりの統一感のない街並みになりました。そこで、失われた軒下を復活し、シャッターを目立たなくし、地元産の4寸角間伐材で門型の木質のファサードをデザインし、木材で作ったオリジナリティー溢れる看板をバランスよく配置していくことにしました。
ファサードの改修の他に、内装、家具、商品構成を全てデザインしました。4寸のモデュールで統一した木質空間で、道路から中庭まで視線が通るようにし、地獄組の耐力壁で補強されています。
お客さんと対話できるように対面式のカウンターを導入しました。
おくどさんの再現
中庭にオリジナル照明
神様を模した陶器人形
可動庇の追加
既存の建物は、近代的な四角い建物で前面が駐車スペースになっていたために大きな屋根をつけて人溜まりのできるようにカフェテリアにして全体を4寸モデュールの木質ファサードとしました。
看板デザインを現代アートの画家さんに依頼
ファサードの改修の他に屋根を新しく葺き直しました。また、この店の謂れについて開口部のスモークガラスに表現しました。
屋根を補修し、4寸角の木材とガラスを組んでファサードを作りました。既存の格子を再利用します。
1階部分は、4寸角の木材とガラスを組み壁面を作り、2階部分は、板材を外壁に張り、最上部の庇を伸ばしました。看板の他に神様を模した陶器人形を飾ったり壁に埋め込みのギャリーがあります。
軒下を横に延ばし4寸角の木材とガラスを組んで壁を作りました。軒下をこの伝わっている馬の絵をガラスに彫刻し坪庭と休息スペースをつくりました。
広い敷地にあるため2面を改修しました。4寸角の木材を組み開口部を強調し店舗の存在を高めています。看板を現代アートの画家さんにお願いしました。
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