明るいリビング
古い農家の家で、農業が機械化される前に牛と同居したことがあり、引き戸で区切られている典型的な田舎に建つ田園住宅に現代の明るいモダンリビングを組み込見ました。
普段家族が暮らすスペースは、北側の暗い部分なので、4寸角の柱と柱の間にスモークガラスをはめ外壁から一定の光量を得て快適性を確保しました。スモークガラスは、室内から見ると光って見えるので、壁全体が光り部屋全体を明るくします。ガレージは、農作業の機能もあるので、大きな半円の屋根をかけました。暗くならないように半透明の波板を選んでいます。
模型はリノベーション部分のみです。グレーの直方体が浴室です。浴室は本来外壁側に寄せますが、室内側に設置して光が入り滑らかな動線を生みました。
牛がいた部屋の天井をめくれば煤で真っ黒な屋根裏でした。ツヤなしの白の塗装で何回か塗ることにより明るくて気持ちの良い空間が現れました。間接光で天井全体を光らせ、ポイントとなる部分はペンダント等で照明計画をしています。
農家なので自家製の野菜の下準備や大勢の人が集まる機会があるために第2 のキッチンが設けてあります。浴室の壁面は、大きさの違う板を横張りにして飛び出ている板は、棚になり天井部分はロフトです。リビングから繋がる水回りの導線を浴室中心に配置し、光が満遍なく降り注ぐようにして、田舎の家にありがちな、暗くて乱雑なイメージからの脱却です。
家事をしながら玄関を伺うことができます。既存の柱・梁・建具の色を生かしたいために木部は焦げ茶色にしました。床は、温かみのある色で収納・壁・天井は白色にして全体を明るくしています。
キッチンに収納付きのテーブルをドッキングしたハイチャー式のアイランドキッチンは、家事をしながらの家族のコミニュケーションを大事にしたいという要望を取り入れています。
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